このサイトをご覧頂いている方はギャッベという敷物をご存知だと思います。
今回は、ギャッベの本物と偽物についてのお話し。
世間にはギャッベ風の敷物が多く出回っておりますが、これらは本物と比較すると何が違うのでしょうか。私はブログやYouTubeで、本物以外には価値はないと一貫して述べております。
それは単に偽物=悪、ダメと決めつけている訳ではありません。
偽物を買うという行為そのものが、自身の人生への向き合い方にもなるからです。
先ず、ギャッベ、ラグ、絨毯を探しておられる方の理由としては、
- フローリングだけだと何となく寂しい・・
- 雑誌で見たこなれた雰囲気を醸し出したい・・
- 床に座る生活を楽しみたいから・・
等、様々なものがあると思います。
そこであなたは、ギャッベやトライバルラグといったキーワードでウェブ上でリサーチしたり、お店を回ったりされる中、比較的お手頃な“ギャッベ風”の絨毯と出会います。
産地はインド、ベルギー、エジプト・・
そこであなたは疑問を持ちます。
「あれ?ギャッベって確かイランが産地じゃなかったけ?」と。
そして、調べる内にこれらの品々は“本物”ではなくあくまでも“ギャッベ風”に過ぎないことも理解できます。
そして、ここからあなたの中での葛藤が始まります。
「でも、本物に比べると3分の1くらいの値段だし。何となくチャチな感じもあるけど許容範囲内っていうか。コスパが良さそうだからこれにしとくか。」
「ウェイ(wait!)
ウェイ(wait!)
ウェイ(wait!)
うえぇい!!」
ここでの妥協、確実にあなたの人生の質を下げてしまいます。
たかが一枚のラグ選びで妥協しただけに思えますが、それは大きな間違いです。
あなたが今回選び取ったものとは、以下の2つです。
- 本当に自身の欲するもの以外への妥協
- コスパという尺度
私たちは日々の些細な出来事から人生の重大な決断に至るまで、 取捨選択をしており、その1つ1つの選択の結果が現在の自身を構成していると言えます。
例えば仕事であればどうでしょうか。
本来、自分には関係の無い会議に参加を要請されて何となく断らずに出席してしまい、 結局何も発言せぬままだった・・ことや、
本来は客の利益を思うとAを案内した方が良いと思うが、会社側の利益を考えBを提案した・・
といったことは、自分が思う美意識や良識に合致していない行動をしていますね。
これまでの人生、そういった安易な妥協が決して良い状況を産みだしはしなかったこと、 あなたは既にご存知なのではないでしょうか。
そして、もうひとつ“コスパ”という概念。 私たち日本人は特にこの10年くらいでしょうか、 “コスパが良い=優れている”の判断基準を大多数が持ってしまいました。
コスパの“パ=パフォーマンス”とうアウトプット、又は見た目。
このパフォーマンスについては、そこそこのクオリティであれば甲乙つけがたい場合が多いため、 結果として価格の安い方を選ぶという場面も多くあると思います。
そして、コスパを重視し過ぎた結果、ファストフードの様な思考やモノが身の回りに 溢れてしまいました。 ファストフードはその瞬間は確かに美味しいと感じますが、長期的に自分を支える血肉とは なってくれません。
わたしには、TVをお笑い芸人が席巻してしまったことは、そのことを象徴している様に思えてなりません。
分かりやすい、笑える、かわいい
平成の後半は、特にこの3つの指標が幅を利かせていたと思います。
ギャッベ選びの話しに戻しますが、 わたしがどうしてもお伝えしたいこと。
どうかご自身の美意識を信じて下さい。そしてモノを見る目を養いましょう。コスパというまやかしの基準に惑わされないでください。
本物だと価格的に折り合いが着かないということであれば、 今は“買わない”という選択をするべきだと思います。
本物はすべからく、 本物をつくるという哲学をもった人、ものづくりに適した場所、製法、素材、培われてきた伝統とその自らの革新の歴史を土台に構成されています。
それらは外見的に初見では気付きにくかったりしますが、仮に“本物を産み出している泉”が あったとするならば、偽物とは“その泉の表面をひとすくいしたようなもの”と捉えて貰えれば、 イメージし易いと思います。
ギャッベ選びを通じて、あなたの豊かな人生を選び取りましょう。
今回お伝えしたいことはこんなことでした。