【2018.8.23投稿】 イラン ギャッベの旅 5日目 カシュガイ族の歌い手。さらばムハンマド!

イラン、シラーズ5日目。
この日は、カシュガイのミュージシャン宅にお邪魔した。
カシュガイの伝統的な唄を歌う彼は、物腰が柔らかく、気品漂う男だった。
快く我々を迎え入れてくれ、
しばし談笑したところで、おもむろに弦楽器(何という名前だったか・・)を抱え上げ歌い始める。(語りから歌への入りが、まるで全盛期の井上陽水の様だった)
歌い始めると空気の流れが一変する。
カシュガイの伝統歌を、喉奥を震わせ高らかに情感たっぷりに独唱する。

皆が彼の歌に聞き入る。
「カシュガイの男たちは
 勇敢で~♪ 働き者で~♪ 
 灰色の狼なのさ~♪」
こんな内容ではないか?と推察する。

ムハンマドもトライ。

やはりトルコ国旗を写真に使うムハンマド。

今回シラーズで、本物の音楽家に触れることが出来た。
比較して我々は、深みのない音楽を日常的に浴びせられていると思う。
わたしたちの歌とは?
ということについて、深く考えさせられた時間であった。
彼のような偉大な若い歌い手を持てているカシュガイの事を非常に羨ましく思う。
その後、我々は前日から共に行動していたトルコ人のサルマン・ユヌスとバスターミナルまで送った。
次はヤズドへ行くらしい。
ふたりを見送った私とムハンマドはふたりになった。
今夜でムハンマドともお別れ。
時間があったので、イラン人がよく行く公園に連れていって貰った。
小一時間ほどまったりしていると、
何と!!
そこに、昨夜の陽気なカシュガイ野郎どもがやって来た!
(本当にすることが他に無いんだろうな・・)

「何故ホテルに泊まるんだ?

うちにくればいいじゃないか!」
と何度も誘われるも、翌日の為に密かに考えていたプランを何としてでも実行するため、申し訳無かったがこの誘いを断った。
そうして私は、ザ・カシュガイマン、ムハンマドと分かれた。
今回、このブログでは書ききれぬ程の強い、
 
彼らのカシュガイ並びにトルコ愛
 
を垣間見ることが出来た。
 
また、
コミュニケーションの方法、
カシュガイ同士の強いネットワークなど、
書籍等だけでは知り得なかった事柄も体験することが出来た。
またそう遠くない将来再会することを約束し、この日ムハンマドと別れを告げた。