【2018.8.14投稿】イラン ギャッベの旅 2日目、遊牧地へ向けて

シラーズのハディッシュ・ホテルで一泊した私は、朝8時に朝食をとった。
前日の到着時刻が夜中だった為、よくよく確認出来ていなかったが、ホテルのロビーやエレベーターホールの前など至るところにギャッベが敷かれている。

これらは、俗にオールドギャッベと呼ばれ、最近のギャッベにはない、手作り感と年季を感じさせてくれる。
こういった、日本ではあまり目に出来ないギャッベが当たり前に敷かれており、シラーズという街に対する期待が否が応でも高まる。
朝食は、至って普通のイラン式ビュッフェスタイル。
平たい簡素なパンに、スクランブルエッグやチーズ、ジャムをつけて食べる。
日本でいうところのトーストと目玉焼きとコーヒーが頂ける位の感覚。
しかし、それにしてもイランの果物はうまい!

朝食を取り、部屋で少しまったりする。
12時前にチェックアウトの為にロビーへ降りると、今回知人(吉川さん)を通じ紹介して貰ったガイドのサラールが既にスタンバイしていた。
(吉川さんについては、ギャッベを通じて色々とお世話になっている方なので、後々紹介したい。)

サラール、30歳。
カシュガイ族の若者で、英語がかなり堪能。
地元で英語を教え、ガイドもしているそうだ
ガイド料を交渉し、”2日で120USドル”ということで落ち着いた。
そして、遂にカシュガイの遊牧民が遊牧をしているエリアに向け出発‼
道中、まずはサラールからギャッベについての初歩的なレクチャーを受ける。(全てハンドメイドで草木染めであり、世界に1枚しか存在しないこと・・うんぬん)
今回わたしがこの目で確認したかったのは、以下の二点。
一、ギャッベは、本当に遊牧民の人達が手織りしているのか?(実は工場みたいな作業場に女性が集まり、黙々と作業したり、一部は機械が織ったりしているのではないか?という疑問)
二、ギャッベのwebサイトや書籍でよく見るカシュガイの女性達のきらびやかなコスチュームは、観光客用のものではないか?

カシュガイの女性が織るギャッベと言えば、こんな写真が主だ。
(素朴な疑問:何故こんな何もない山奥で、こんな綺麗な衣装を身にまとっているのか?普通に考えるとちょっと胡散臭くないか??)
まあ、遊牧をしている人達も大分少なくなっている事情もあることから、ある部分は許容出来るが、ギャッベに惚れお客さんに説明する立場としては、どうしてもその辺りの実態というか、さじ加減を把握し、自分の中で消化しておきたかった。
その辺りの“ホントのところ”を教えて貰うべく、サラルにはちょっとした疑問でも全て質問するよう心がけた。
そして車は、カシュガイの遊牧民が暮らす地へ向けひたすら荒涼とした大地をかけ上がっていく・・