キリムを自身で手織りすることで得られる気づきとは? ~第一回 織り機の設置と経糸張り~

キリムの手織りに挑戦しました。

ギャッベやキリムの販売はしていたけれども、自分から生産の行為に携わるのは初めてです。

YouTubeの生配信で放送したのですが、実際に説明書を見て手を動かしてみるとそう簡単には(織物)問屋が許しませんね。
今回のキリム織りは人生で初の挑戦で、「今自分が行っている動作は後々どの様な意味を持つのか?」ということが分からない状態である為、説明書に指示されて手を動かしていたのみでした。

しかし、一旦ある地点まで到達すると、
「何故この道を通ったのか?」がストンと腹落ちし、至極爽快な気分になれました。

たまたまネットを調べていると、中島みゆきさんの名曲“糸”の歌詞、
「経の糸はあなた、緯の糸は私~♪」の様な、心に響くことばを発見しましたので、残しておきます。

・経糸は運命、緯の糸は生き方  長野のセレクトショップ eightdaysさんのサイトより

・信はたていと愛はよこいと  岡崎嘉平太 氏

そして、前にYouTubeに動画を投稿した“ギャッベとリズム”の中で、

「手織り絨毯と人間のグループ感は似ている」ということを話しましたが、少し突っ込んで考えてみました。


ボードに描いているのは、ドラムの楽譜です。
人が叩くビートは“ゆらぎ”が必ず発生する為、手織り絨毯の織り目に似ているという説明をしているシーンです。

縦糸という時間軸に対してどの様な緯糸、即ち音色をどの様に絡めていくか、素材が音であればメロディーが産まれ、糸であれば織物が出来上がる。

音楽と手織り絨毯の共通性、前回より少し説明が出来るようになったかな?と思いますがいかがでしょうか。
今まで知識として知っていた織りの世界、手を動かすことで初めてより“身近だけどとてつもなく深い世界”であることが分かってきました。

ある意味、この年齢で知れたことは幸せかもしれません。これから自身の商売と共に織りの世界も探求して行きたいと思います。

次回は、緯糸の織りに入ります。