ギャッベとは??

ギャッベとは?

※ギャッベ・ギャベと、人によって呼び方が異なる場合もありますが、
  どちらの呼び方でも間違えではありません。

 

  • 見た目の特徴は?
    目が粗く、毛足が長く絨毯です。感触としては“ふかふか”です。

手前はキリム(平織の薄手の絨毯)。奥がギャッベです。


gabbeh_thick

 

 

 

ギャッベの厚みはだいたい1.5cm~2cmほど。100円玉の直径くらいの厚みです。

  • どこでつくられる?
    イラン南西部のシラーズ地方です。

    その前に・・イランってどこにあるの??

     


    イランは、ペルシャ湾に面した中東の国です。
    ・ペルシャ湾を渡ると:UAE(ドバイで有名なアラブ首長国連邦)
    ・東部:パキスタン、アフガニスタン
    ・西部:イラク、トルコ
    ・北部:アルメニア、アゼルバイジャン、トルクメニスタン
    の国々と国境を接しています。

 

 

  • 誰がつくっている?
    イランのシラーズ地方に住む、カシュガイ族やルリ族などによって織られています。
  • 何からつくられる?
    遊牧民が共に生活する羊の毛からつくられます。(ウール)
    ※カシュガイやルリ族は元々は遊牧民ですが、現在はその多くが定住しています。
  • どの様に織られる?
    手で糸を紡ぎ、天然染料で染め上げられ、
    カシュガイの女性たちの手により、1枚1枚手間暇かけて織られます。


【1分動画ギャッベが出来るまで① ギャッベを織る】

【1分動画ギャッベが出来るまで② 洗濯後、水を掃く】
洗濯後、天日干しにする前には、とんぼの様な工具で水を掃き出します。
水を吸ったギャッベは大変重くなるのと、乾きムラを無くすためにも
水気を切っておきます。
水を掃き出すたびに、ギャッベ本来の美しい色が現れてきます。

【1分動画ギャッベが出来るまで③ 最終工程 シャーリング】
織り上がったギャッベは、日光の下で天日干しされます。
乾燥後に、ギャッベの表面を整える為、電動のバリカンの様な機械でシャーリング
をします。これにより、表面が均一となり、ギャッベの文様がくっきり際立って
きます。

 

ギャッベの魅力

本サイトはギャッベの専門店である為、“ギャッベ”の検索ワードでたどり着いた方が
多いと思いますが、“ギャッベ”をこれまで知らなかった人や、はじめてみる人にとっても
“心に訴えかけるもの”を持っていると思います。

ギャッベが人々を魅了するものは、どこから来ているのでしょうか?

ギャッベは、イラン高原南西部に住むカシュガイやカシュクリ族といった遊牧民によって織られてきました。
遊牧民と共に生活する羊の上質な純毛を刈り取り、人の手で紡ぎ、大地の恵みで染め上げられます。

・赤色は茜(ローナスの根っ子部分)
・黄色はや主にザクロの皮やジャシールという野生の草
・青色はインディゴ
・茶色はクルミ

といった染料で染めた羊毛を、手間暇かけて遊牧民の人々によって手で織り上げられます。

手織りである為、その出来栄えは様々です。
まっすぐに織ったつもりが、少し曲がっていたり・・

また、草木染であるが故に、一枚の絵柄でも少しずつ色むらがあったり・・

このあたりがギャッベの持つ、”味”とか”個性”なのでしょう。

また、ギャッベは他の絨毯と比べると毛足が長く、”ふかふか”です。

イランという、あまり私たちには馴染みのない国でつくられるギャッベ。
しかし、ギャッベに触れる時に感じる懐かしさ、温かみ、ほっとする気持ちは、
国や人種の垣根がきっとないのでしょう。

ギャッベとは私たちの『心の原風景』であると思うのです。

それゆえギャッベは、はじめて見る人の心に訴えかけるものを持つではないでしょうか。