【2018.8.18投稿】イラン ギャッベの旅 2日目③ 遊牧生活

カシュガイの結婚式場を後にした私たちは、目的地の遊牧民テントへ向かった。
大小合わせ6つのテントが設置されており、今夜はその内の1つに泊まらせて貰うことになる。
最年長の女性に挨拶をし、荷を下ろす。
遊牧生活の体験が始まった。
ヒツジ数十頭。ニワトリ、ヒヨコ、馬、番犬。
と遊牧民が約10名ほど暮らしている模様。
『遊牧地の番犬は、遊牧民の財産であるこれらの家畜を守る為に不審者に襲いかかる』
と、以前に書籍で読んだことがあった為、最初はあまりウロウロと勝手に動き回ることをしなかった。(しかし、接するにつれ、ここの番犬たちは、人間に非常になついていることが分かる。)
チャイを飲み、しばしの談笑後、
ギャッベ織りのテント内を見学させて貰うことに。
今回のギャッベ旅の目的でもあった、
「ギャッベがつくられる工程をこの目で確認すること」のうちの最も主要な部分”織り”のパートを早くも目にすることが出来るとは!
織り子さんがいるテントへ入ると・・

若い女性(恐らく10代)が、
普段着で
織っていた!
しかも想像以上のスピードで!!

(倍速ではありませんよ)
私もトライさせて貰った。

要領をつかむのが難しかったが、慣れれば結構なスピードで織れそう。
難易度としては、日本で言うところの封入・封かん作業のような難易度だろう。
しかし、この大きさ(200c×170cm)を織るのに、女性二人が約2ヶ月ほどかかるそうで、
実に気の遠くなる作業だ。
機械織りに移行したくなるのも無理はない・・

ヘラでこした糸屑は、枕などにするらしい。

ギャッベの糸だま

糸だまづくり。紡いだ糸を竹トンボを飛ばすような要領で回し、糸を巻き付けていく。

私もトライ。(腰が入っていない・・)

羊を囲うためのエリア
また、子供たちが勉強出来るようにと、あるテントは学校として利用されていた。
カシュガイの女性が勉強を教えてくれるのだそうだ。

日本語ティーチャー マサ

ここは赤ちゃんを寝かすゆりかご

子供たちの宿題だろうか。

テントの中は、立派な絨毯が敷き詰められている。

色々と見学させて貰い、小数にはなっているがカシュガイの遊牧民が、実際に今も遊牧生活を営んでいることが実感できた。
また、特に織り作業の熟練具合から、これが彼女たちの日々の仕事であるだろうことを確信。
ギャッベ手織りの現場をこの目で確認できたことで、ひとつ自分の中に芯が通った様な気がする。
ひととおりの見学後、いつの間にか日も暮れて始めて来た。